冬の間の農作業(キウイ編)

この冬は、日中2月か3月のようなあたたかい日が
しばらく続いたかと思うと、突然雪が降ったりして、
でも極寒と感じる(高冷地に住んでいる者の感覚的には-5℃くらい)朝は
数えるほどしかなく、春なのか冬なのかよくわからない感じでした。

暖冬のため、キウイフルーツやその他の果樹の水揚げも早く、
今年はどんな生育になるのか、気をもんでいたりします。

さて、農閑期、普通の果樹農家だったら剪定・苗木の定植をする程度で
そこまで忙しくないと思うのですが、
私たちはまだ農地の整備が終わっていない箇所があったり、
借りた畑の土壌改良・改植を進める必要があったりと、
やるべきこと、また冬にしかできないことが多いため、
(途中息切れしないよう、こまめに休みつつ)ほぼ毎日のように稼働しています。


今日は冬の間にやっていたことをまとめてみます。

キウイフルーツと花豆、それぞれの副産物がお互いを支えているという、
ちょっと面白い循環のようすをご覧ください。

一番大事なキウイフルーツの剪定。
今年は老木(出来があまりよくないもの)を何本か伐採しました
老木を伐った隣に、新しく苗木
(紅妃、東京ゴールドなど、人気のある軟毛種)を植えました
土が粘土質で硬いため、苗木の新植の際は周囲を管理機でよく耕し…
本多農園特製(?)の「豆ガラ堆肥」を入れました
花豆などをむいた後の莢=「豆ガラ」と、落ち葉などで作った堆肥です(写真は昨年11月頃)。
このキウイの圃場では、とにかく土壌の保水性をよくするため
有機物をたくさん投入しています
剪定枝の一部は枝切り鋏で切り…
30〜40cm程度の長さにします。これを何に使うかというと…?
見にくいですが…花豆を栽培するときに、
誘引用のビニールひもを結ぶ杭として使うのでした。
古くなった枝は燃やされ、灰と炭になり、また土に戻ります
その他の膨大な量の剪定枝は、レンタルしたチッパーでチップにしました
剪定枝のチップ。これらも微生物のエサとなり、土を肥やしてくれるはずです
一部の木にカイガラムシが発生していました。ロウ状の白い物体の下に細かい虫がいます。
枝や果実にくっついて養分を吸う害虫です
私たちは農薬を使わない方針のため、この虫は
金属製のヘラ(専用器具ではなく、ホームセンターで適当に見繕ったもの)でこそげ落とします。
カイガラムシの成虫は足が退化しているので、落としてしまえばもう登ってこられないとのこと
軽トラいっぱいの米ぬか
開花・果実の生長に関わる栄養素=リン酸の多い米ぬかを投入します
ヘイワードの木に、3年生の東京ゴールドの枝を接ぎ木する様子。
まだ実が収穫できない若木から接ぎ穂をとって接ぎ木することで、結実を早めることができます
キウイがマタタビ科だからか、畑によく猫が来ます。
畑でお昼を食べていたら、「何かもらえるかな…?」とばかりに寄ってきました