一年の健康を願い「ルネサンスごはんのおせち」を毎年作っています

年末に一度雪が降った三富の畑。奥に見えるのは花豆栽培用の棚です

2020年を迎え、いかがお過ごしでしょうか。
今年も本多農園は、食べる人の健康のもととなる農産物を作っていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

さて、わが家では、毎食ではないですが「ルネサンスごはん」を作って食べています。

「ルネサンスごはん」とは、
代官山のフランス菓子店「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」の
パティシエ弓田亨さんがフランスと日本を行き来する中で
「日本の食は何かがおかしい」と思うに至り、
3年をかけて研究・試作をし、完成させた
「美味しくて体によい家庭料理」の料理法です。

・砂糖やみりんを使わない
・野菜の皮を剥かない
・下ゆで・アク抜きをしない
・弱火でフツフツと煮る
・出汁がらはそのまま食べる
・電子レンジや冷凍保存を使わない(冷凍は結構しちゃってます…)
・身欠きにしんや切干大根などの乾物を多く使う
・減塩せず、自然海塩をしっかり使う
・国産にこだわらず、オリーブオイルやナッツなど外国産の食材も使う
などの特徴があります。

体によい食べ物=美味しくないと思ってしまいがちですが、
「本当に」美味しいものは体にいい、と弓田さんは言います。
本当に美味しく感じるものは、体が欲しているものなんだと思います。
ルネサンスごはんの味は、まさにそれです。

私は7年前にこの「ルネサンスごはん」を知って始めたのですが、
本当に美味しくて、あたたかい味わいで、ずっと続けています。
素材の味が砂糖などの甘さに隠れず、力強く迫ってくる感じがします。
多くの食材が組み合わさることで、奥行きのある味になります。
満足感があるせいか、不思議と食後に甘いものが欲しくなったりしません。

5年前からは、おせちもルネサンス仕様になりました。

この本が教科書です。全部で38品のレシピが載っています
シェリー酒ビネガーで作るなます。干し杏と切干大根で素朴な甘みを加えます
誰もが美味しい!と驚く松前漬けは何と赤ワインビネガーを使用
アクを取らない黒豆
くるみ入りの栗きんとん (デザート扱いの栗きんとん・黒豆は砂糖を使います)
おこし仕立ての田作り。 ピーナツ、松の実、胡麻がたっぷり
ごろごろ根菜にしっかり焼き目をつけて煮込む、無骨な煮しめ
フライパンに残った焦げを水に溶かして、鍋に加える “デグラッセ”というフランス料理の手法。旨み(=栄養素)が加わり、洗い物もラクに

どれも本当に“ルネサンス”=かつての日本の家庭料理の復興、と呼べる美味しさです。
これを食べてしまうと、申し訳ないけれども、市販のおせちはもう食べられない!
だからちょっと面倒だけれども、毎年せっせと作ります。
このおせちで、今年も健康に働けますように。